建てて、たった 20年で「産業廃棄物」になった家があります
「まだ住宅ローンを払ってるのに、もう建て替えしなきゃ駄目なんですか⁉️」
もしも…これから建てるマイホームが、たった20年でガタガタになり建て替えを余儀なくされるとしたら?あなたは どう思われますか?「そんな事は、あり得ない!」と思われるでしょうね。
しかし、現実にあったのです。もちろん、欠陥住宅という訳では ありませんでした。
(。-_-。)
その家は某ハウスメーカーが建築したのですが、昔からテレビでコマーシャルも流れている誰もが知っている大企業です。ここでは社名が特定できてしまう詳細な内容は書けませんが、私にとって忘れられない現場の1つでもあります。
そして、その施主様の落胆も…忘れる事は出来ません。
これは「有名な建築会社 = 良い家」ではない事の証明になると思います。くだんの住宅は施主様の親御さんが建てたものでした。そして築20年を迎えた その家に、私は何度も足を運んでいたのですが…いたる所が劣化していて、家そのものが歪んでしまった状態です。
例えば部屋を仕切る、あらゆる引き戸が動かない。それは室内だけでなく、外壁に取り付けられた勝手口ドアさえも、施主様でないと開け閉めする事が出来ません。床板も、あちこちが劣化して…足で踏めるような状態では なかったのです。危険なので、床板にガムテープが貼られていました。
しかし、まだ「築20年」しか経っていない住宅なんですよ?
信じられますか? (−_−;)
メンテナンスやリフォーム工事で、どうにかなる状態ではありません。それどころか普通に考えても、まだ「住宅ローン」が残っていて毎月 返済中でしょう。建て替えをするような時期ではないと思うのです。新築時に赤ちゃんが誕生していれば、そろそろ成人する頃ですよ?
しかし "このような事例"もあり…建て替える経済的な余裕がなければ、住み続ける事になります。
この住宅で生まれ育った施主様の落胆は、激しいものでした。また、20年前に某ハウスメーカーと契約した お母様は「お母さん、これで一生の買い物をされましたね?」と、契約時に営業マンから言われたそうです。
「これの一体どこが、一生なんでしょう」こう私に言って来られましたが…。
この事例では親御さんが建てた住宅を、息子さんが【20年後に建て替え】をする事になりました。
私は、マイホームをお考えの施主様に「良い家を建てる為の勉強会」をさせて頂くのですが…こちらの施主様にも学んで頂きました。ご自宅での勉強会が始まると…放心した表情で 突如ふらりと立ち上がって隣の部屋からノートを持って来られ、私が話す言葉を熱心に書き込み始めた ご主人の姿を、私は今でも覚えています。
そして…一通りの勉強会が終了した時に、ご主人が私に こう言われました。
「お願いです。こういう話を、もっと大勢の人に伝えていって下さい!」
「僕みたいな思いをする人をなくして欲しいんです。もう、僕だけで たくさんなんですよぉ」
自分が生まれ育った家が、跡形もなく消滅してしまうのは本当に辛い事です。この施主様は、解体工事を見には来られませんでした。「家」には、自分や家族との"思い出"が 沢山詰まっています。建て替えとは、その思い出が全て "消えてしまう"という事なのです。たった20年で消えた家も…!
マイホームを建てるなら、孫の代まで住める家にしませんか?今の日本の住宅は30年程で建て替えを余儀なくされています。先進諸国の中でも、そんな「短命」な住宅は日本だけなのです。(。-_-。)
今回登場した住宅の解体現場の写真は、勉強会で見て頂いてます。これは、前述した施主様からの ご希望です。わずか20年で【産業廃棄物】と化してしまった住宅から、真実を学びましょう。